防犯対策や大切な愛車を守るために自宅にもシャッターを取り付ける方が増えてきています。しかし、シャッターはつねに外気にさらされている状態にあるため、掃除をしないと汚れが目立つように……。
ではシャッターはどうやって掃除するのか、どのぐらいの頻度で掃除が必要なのか、よくわからないほうの参考になればと思い、今回はシャッターの掃除について調べてみました。シャッターをふだんからしっかりお手入れするにより、長く使うことができるのです。
シャッター掃除が必要な理由
シャッターは屋外にあるものなので、汚れてしまうのは仕方がないことです。しかし、表面についた汚れが原因で、故障につながってしまうこともあります。そうならないようにも、予防として定期的にシャッターの掃除をおこなうことがとても大切だったのです。
さまざまな原因でシャッターは汚れる
シャッターが汚れる主な原因は、砂ぼこり、排気ガス、花粉、泥などがあげられます。また、公園や山などの自然が近くにあるところでは、枯れ葉や虫のせいで汚れやすいです。
【砂ぼこり】
目には見えないほこりが多く舞っており、シャッターには砂ぼこりがたまっていきます。掃除しないで放置しておくと、ほこりがこびりついてしまい汚れを落とすのが難しくなります。
【排気ガス】
交通量が多い道沿いは排気ガスにより、知らない間にシャッターのスラット部分に大量の排気ガスのススやほこりがついてしまい、黒ずみとなってしまいます。スラットとは、横長の部材をすだれ状に何枚も繋ぎあわせた部分のことです。
【花粉】
冬が終わり、春が近づいて気候があたたかくなると花粉が多くなります。花粉の表面は花粉粘着物という成分で覆われており、一度付着してしまうと簡単には落とすことができません。
【泥】
シャッターに飛び跳ねたぬかるんだ泥は、しだいに乾きます。乾いたあとに、泥は固くなりシャッターにこびりついてしまいます。掃除しないで放置してしまうと、頑固な汚れとなって残ってしまうのです。
汚れを放置するとサビや傷につながる
長い間、放置した汚れはしみやサビ、傷となって残ってしまいます。サビや傷が残ってしまった状態で使い続けると、部品の劣化や破損につながり、シャッターが故障してしまうかもしれません。
どんな汚れでも汚れているのをみつけたら、すぐに掃除しましょう。きれいな外観が保たれるだけでなく、故障の予防にもなります。
シャッターの掃除方法
シャッターはどのように掃除するときれいになるのでしょうか。部位にあわせて、こまめにシャッターを掃除していきましょう。
シャッター表面の掃除
最も人目につきやすい汚れはシャッターの表面ですよね。まずはシャッターを完全に閉めた状態にして、シャッターの表面であるスラット部分を水で軽く洗い流します。
次に硬めの大きいスポンジや布などを使用して、汚れをこすり落とします。水洗いで汚れが落ちない場合は、ぬるま湯でうすめた中性洗剤を使用してみてください。汚れを落としたあとは、乾いた布でしっかり拭き取ります。
最後にスラットのすき間に、シリコンスプレーを吹きつけます。シリコンスプレーを吹きつけることで、シャッターの開け閉めがスムーズになります。シリコンスプレーとは、素材の表面にシリコンの膜をつくることですべりをよくするスプレーです。
シリコンスプレーは潤滑剤と違って、染みこむことなく表面上に膜をつくってくれるので紙や木などにも使用することが可能です。ツヤ出し、防水効果もあります。
レールの掃除
レールの掃除をする際は、シャッターは開けた状態で、ガイドレールの上から下まで付着した砂ぼこりなどを、隅々まで掃除していきます。割りばしのような細長いものに布を巻きつけると、掃除しやすいです。
最後にシャッターの開け閉めをスムーズにするために、ガイドレールにもシリコンスプレーを吹きつけておきましょう。
家にある日用品をアレンジした掃除方法
家にある日用品を少しだけアレンジして使った掃除の方法もあります。家にもあるスポンジに切り込みを入れたもので掃除するだけです。切り込みを入れることにより、細かな隙間部分にもスポンジが行き渡り、スポンジがゴミを吸い取ってくれます。
やり方は、まずスポンジにカッターで縦に4本、横に5本ほど切り込みを入れます。スポンジに水を含ませて、水がこぼれ落ちないぐらいに固めにしぼります。スポンジでレール部分を拭いたあと、スポンジを洗います。
最初にスポンジをしぼったときよりもゆるめにスポンジをしぼって、レール部分をこすように掃除します。仕上げに乾いた雑巾で水分を拭き取ったらおしまいです。
たったこれだけなので、誰でも簡単に掃除ができます。こまめにやらなければもちろん汚れは溜まってしまいますので、習慣づけてきれいな状態を保つようにしましょう。
シャッターを掃除するときの注意点
シャッターを掃除するときは、いくつか注意点もあります。せっかく掃除したのに……とならないためにも、事前に注意点をしっかり押さえておきましょう。
やわらかいスポンジ・雑巾を使う
金属系のたわしや固いブラシでこすると傷がついてしまい、それがサビの原因にもなります。なるべく、やわらかいスポンジや雑巾を使用して、力をいれすぎないように優しく掃除することを心がけましょう。
シャッターボックス内に水を入れない
電動シャッターの場合ホースなどで水をかけて掃除する場合、シャッターボックス内に水が入らないように気をつけてください。内部に水が入ると故障の原因にもなってしまいます。
また、水を使用して掃除した際は、きれいに拭き取ることも忘れないように。水が残ったままの状態で放置してしまうと、サビが発生してしまいます。
ふだんのお手入れを忘れずに!
シャッターをこまめに掃除してきれいな状況に保つことによって故障の予防にもなるため、ふだんからのお手入れがとても重要だということをおわかりいただけたでしょうか。ではどのぐらいの頻度でお手入れは必要なのでしょうか。
週に1度の拭き掃除・年に1度の水拭き掃除
汚れたまま長い間、放置してしまうとサビや腐食の原因となってしまいます。最低でも週に1度は、やわらかい布で拭き取って、ほこりや砂もはらっておくとよいでしょう。
また、年に1度は大掃除のつもりで、スラットを水洗いすることもよいですね。しかし、シャッターがスチール製の場合、頻繁に水洗いしてしまうとサビの原因となりますので、やりすぎてしまわないように注意しましょう。
レールにはシリコンスプレーを吹きつけておく
シャッターの動きが重くなったり、すべりが悪くなったりしたときに活躍するのがシリコンスプレーです。レールにむかって、シリコンスプレーをまんべんなく吹きつけてください。
潤滑剤もすべりを改善するもので、潤滑剤を使用している人も多いそうですが、潤滑剤には油分が多く含まれているものもあります。この油分にゴミやホコリが付着してしまうと、付着した汚れのせいでレールの動きが悪くなってしまいますので、潤滑剤の使用は避けたほうがよいです。
自力での掃除が難しいときはプロに相談しよう
年数が経ってしまって汚れがすでにこびりついてしまい、自分で落とすことができなくなってしまった、掃除したいけどなかなか時間をつくることができない……そんな人もいると思います。そんなときはプロの業者に相談してみましょう。
頑固な汚れの掃除はもちろん、隅々まできれいにプロの業者に掃除してもらうことによってシャッターの開け閉めの動きがスムーズになるかもしれません。
シャッターの劣化への対処法
日頃から自分できれいにお手入れしていたとしても、何十年と使えばサビや汚れが目立つようになったり、劣化してしまったりするのは仕方のないことです。しかし、もし劣化したとしてしまっても落ち込まないでください。
劣化してしまったシャッターや、動きが不調になってしまったシャッターにも対処方法があります。それはどのような方法なのでしょうか。また、わたしたちにもできる方法なのでしょうか。
表面がボロボロのシャッターは塗りなおしを
シャッターは作られる過程で油性塗料が施されていますが、長く使用しているとどうしてもサビが発生してしまいます。それに加えて、鉄製なので劣化しやすい傾向があり、塗りかえは10年を目安にするとよいといわれています。
また、塗りなおす前は必ずシャッターの表面をきれいに掃除することが重要です。汚れたまま塗りなおしてしまうと、仕上がりも悪くなりますし、サビやほこりなどによる汚れがあると塗料がしっかりと塗ることができず、通常より塗料が落ちやすくなってしまいます。
そして塗りなおしたあとは、少なくとも1日はシャッターの開け閉めはおこなわずよく乾かしてください。まだ乾いていないのにシャッターの開け閉めをしてしまうと、シャッターボックス内に塗料が固まってしまい、塗料がくっついて動かなくなるなど、サビの原因にもなりかねません。
シャッターはきれいに塗らなければ、故障してしまう可能性も高いです。自分で塗ることも可能ではありますが、きれいに塗ることは素人では難しいのでプロの業者に依頼したほうがよいでしょう。
動きの鈍さは部品交換で解決することも
シャッターは中の部品を交換するだけでも、なおることもあるそうです。シャッターの動きが重くなってしまう主な原因が、スプリングの劣化、サビの発生、外的要因による変形や内部の不具合があげられます。
シャッターの動きが重くなったら、バネ(スプリング)の確認をしてみてください。年数が経ったシャッターは、バネがサビによって劣化するとシャッターの開け閉めの動きが重くなります。もしもバネが原因であり、バネの交換だけで済むならシャッターの全交換、修理をおこなうよりも安く済むので、早めの対応が大切です。
業者に依頼するのが安心
経験がない人でも塗りなおしをすることはできますが、シャッターの可動箇所をうまく塗るのは難しく、きれいに塗れなかったことが原因でシャッターの動きが悪化したり、最悪の場合は故障してしまったりするおそれもあります。
また、部品交換を自分でおこない、作業途中に劣化した部品が壊れて怪我をしてしまったら大変です。自分で対処したことにより結果、状況が悪化した、故障してしまい修理代が高くついた……ということにならないように無理して自分で対処するのではなくプロの業者にお願いしましょう。
まとめ
どうしても経年劣化してしまうシャッターは、ふだんからのお手入れにより、清潔に保つことができるだけでなく故障の予防にもなるとわかりました。まずは、自分でもできる簡単な掃除からはじめてみてはいかがでしょうか。
しかし、自分で掃除してもきれいにならない場合や、部品が壊れていて部品交換が必要な場合もあると思います。そんなときは、自分で無理に対処しようと思わないでプロの業者に相談してはいかがでしょうか。
プロの業者なら掃除はもちろん、使用方法、定期メンテナンス、できる限り部品交換での対応、など状況に応じていろいろな相談に乗ってくれますよ。